初期研修プログラム 科名:内科(腎臓内科)
指導者
- 指導責任者
- 宮園素明
- 指導医代表者
- 福田 誠
- 指導医講習会修了者
- 宮園素明,福田 誠,山﨑政虎,池田裕貴
必修研修
研修の概要
10~15例程度の入院症例を,2~3名程度の研修医で担当し,症例ごとにその症例に精通する指導医の指導の下に,病態への理解と対応法を学ぶ。
研修成果
内科疾患に対する一般的診療姿勢を学び,問診や身体所見そして検尿や超音波などという,簡単にどこでも発揮できる技能の習得により,いかに多くの情報が得られるかということを理解し体得してもらう。
また特に慢性疾患での患者さんとのコミュニケーションの重要性を体感してもらう。
その中で腎炎,ネフローゼ,腎不全,高血圧という病態への理解と適切な初期対応ができるようになる。
研修目標
- 尿検査(試験紙法,沈渣法)を自分で施行,評価できる。
- 尿所見(蛋白尿,血尿,円柱など)から鑑別診断ができる。
- 浮腫の鑑別診断,治療ができる。
- 脱水の治療ができる。
- 各種電解質異常への診断アプローチ,治療ができる。
- Selectivity index,FENa 値を評価できる。
- 腎機能検査を評価できる(BUN,クレアチニン,シスタチンC,内因性クレアチニンクリアランス,イヌリンクリアランスなど)。
- 免疫学的検査を評価できる(免疫グロブリン,血清補体価,自己抗体,ASO/ASK)。
- 内分泌検査を評価できる(レニン,アルドステロン,など)。
- 腎生検の適応を決定し,病理所見のおおまかな評価ができる。
- 画像診断:腎エコーを自分で施行,評価できる。
- 以下の疾患を理解している(chance proteinuria/hematuria,急性糸球体腎炎,慢性糸球体腎炎,急性腎不全,慢性腎不全,慢性腎臓病,ネフローゼ症候群,糖尿病と腎障害,膠原病と腎障害,薬剤性腎障害)。
教育関連行事(スケジュール)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
午前 | 手術(内シャント等) 血液透析 |
各種血液浄化療法予備日 | 血液透析 | 抄読会 新患・学生・血液浄化 カンファレンス・回診 |
血液透析 |
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午後 | 血液透析 | 腎生検 各種血液浄化療法 外来・入院カンファレンス |
血液透析 | 腎生検 手術(内シャント等) |
血液透析 |
選択研修
研修の概要
期間は1か月~6か月間のいずれでも可能。必須研修で充足されなかった内科的対応を腎疾患症例を通じて学ぶ。スタッフと同様の環境を提供し(透析室内に),スタッフとともに一日過ごすことにより,より身近に専門臨床に接することが出来るように配慮している。このため1か月間でも充分透析業務は担当出来るようになる。
研修成果
腎疾患への基本的対応ができる。
研修目標
- 一般的な腎疾患の診断,治療計画が独力で出来る。
- 血液透析の準備,実施,回収が独力で出来る。
教育関連行事(スケジュール)
「必修研修と基本的に同じ」であるが,余裕のある限り,透析療法などの血液浄化療法への関わりもより積極的に行う。