初期研修プログラム　科名：泌尿器科

指導者

指導責任者

野口 満

指導医代表者

柿木寛明

指導医講習会修了者

野口 満，東武昇平，有働和馬，柿木寛明，川﨑麻己，柿木優佳

必修研修

概要

初期臨床研修のうち，外科系初期研修の2か月間を泌尿器科で行い，外科系の基本的手技を習得するのみならず泌尿器科の基本的診断能力と基本手技を習得することを目的とする。

研修成果

腎・尿路系疾患のプライマリーケアーができるようになるために，疾患の診断，標準的治療，基本的な処置についての知識を身につけることを目標とする。代表的疾患に対しては独立して，複雑な疾患に対しては指導医と相談しながら的確に対応できる能力を身につける。

研修目標

診断

1. 陰茎，尿道，陰嚢などの泌尿・生殖器の診察を行って異常所見を識別できる。
2. 前立腺の触診を行い，正常前立腺と肥大症の典型例，癌の典型例との鑑別ができる。
3. 側腹部痛を主訴とする尿路結石と他の急性腹症の鑑別診断ができる。
4. 陰嚢部疼痛をきたす疾患の鑑別診断ができる。
5. 頻尿，排尿困難，尿失禁などの排尿の異常を客観的に評価し，鑑別診断のための検査計画を立案できる。
6. 血尿をきたす代表的な疾患の鑑別診断ができる。
7. 尿路・性器感染症の診断ができ，適切な検査および治療計画を立案できる。
8. 停留精巣や尿道下裂の診断ができ，治療計画を立案できる。
9. 尿路上皮腫瘍，腎腫瘍，精巣腫瘍，前立腺腫瘍，陰茎腫瘍の検査法・診断法を理解し，治療計画を立案できる。
10. 副腎腫瘍，後腹膜腫瘍の適切な検査計画をたて，鑑別診断ができる。
11. 腎不全の診断および治療計画を立案できる。

検査

1. 指導医のもとで膀胱鏡検査を行うことができる。
2. 経腹的に腎臓，膀胱の超音波検査を行い，主要所見を判断することができる。
3. 腎臓・膀胱部単純Ｘ線検査の所見を正しく読影できる。
4. 腎盂造影検査の所見を理解することができる。
5. 尿道造影，（排尿時）膀胱造影を行い，所見を理解することができる。
6. 指導医の介助のもとに，逆行性腎盂造影を行い，所見を理解することができる。
7. 尿路・生殖器疾患に対するCT 検査，MRI 検査，核医学検査の適応を判断して検査依頼を行い， 読影結果を理解することができる。
8. 尿力学的検査を行い，所見を理解することができる。

処置

1. 尿道にカテーテルを挿入し，導尿，膀胱内注入，膀胱洗浄などの処置ができる。
2. 経尿道的尿管ステント挿入の介助ができる。
3. 前立腺生検の介助ができる。
4. 尿路ストーマの管理を指導できる。

治療

1. 泌尿器科領域の救急疾患（腎外傷，尿道外傷，結石疼疝痛発作，尿閉，急性陰嚢症）の初期対応ができる。
2. 泌尿器科主要疾患の術後管理ができる。
3. 手術法の原理と術式を理解し，指導医の介助のもとに包皮環状切除術，精巣摘除術，膀胱瘻造設術，膀胱高位切開術，腎瘻造設術，陰嚢水腫根治術などの手術において第一助手を務めることができる。
4. 手術法の原理と術式を理解し，VUR根治術，腎盂形成術，尿膜管摘出術など難易度中程度の手術において第2助手を務めることができる。
5. TUR-P，TUR-Bt，尿管鏡などの内視鏡手術において，手術器具，カメラ装置の構造を理解し，手術の準備ができる。
6. 腹腔鏡下副腎摘除術，腎摘除術などの内視鏡手術において，手術法の原理と術式を理解し，手術の介助ができる。
7. ロボット支援下手術の手術法の原理と術式，概略を理解し，手術の介助ができる。

教育関連行事（スケジュール）

• ※2～3か月に1回，小児泌尿器合同カンファレンス

選択研修

概要

1年目に泌尿器科を選択した研修医，2年目に泌尿器科を初めて選択した研修医を対象として研修を行う。研修希望者の要望，目的に応じて研修期間（選択期間は１か月～３か月まで可能），研修内容をアレンジすることが出来る。

研修成果

必修研修と同様

研修目標

必修研修と同様

教育関連行事（スケジュール）

必修研修と同様。

教育スタッフ

• 野口 満：教授。日本泌尿器科専門医，指導医
• 東武昇平：准教授。日本泌尿器科専門医，指導医
• 有働和馬：講師。日本泌尿器科専門医，指導医
• 柿木寛明：助教。日本泌尿器科専門医，指導医
• 川﨑麻己：助教。日本泌尿器科専門医，指導医
• 柿木優佳：日本泌尿器科専門医，指導医

問合せ先

• 担当者 柿木寛明
• 電話番号 0952-34-2344
• メールアドレス hinyoukika@ml.cc.saga-u.ac.jp, kakinoki@cc.saga-u.ac.jp
• ホームページ等 https://www.urology.med.saga-u.ac.jp/