令和元年度 国立大学法人佐賀大学医学部附属病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別ならびに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~9 10~19 20~29 30~39 40~49 50~59 60~69 70~79 80~89 90~
患者数 955 391 355 524 846 1426 2924 3337 1830 259
当院は、地域医療の砦として幅広い疾患に対応するとともに、最新の高度医療の提供を行っています。 入院診療の概要を年齢別の退院患者数からみてみると、70歳代が年々増加し、60歳代から70歳代で全体の約半数(48.7%)を占めており、これに50歳代、80歳代を加えると約3/4(76%)になります。 対象疾患としては各領域の悪性腫瘍や脳・心臓などの血管障害が多くみられますが、その他に外傷や感染症、先天異常、関節・運動器、感覚器、排泄機能などの様々な機能障害に対する入院治療も行っています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 91 3.89 3.34 2.20 70.87
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 53 14.11 18.84 13.21 70.75
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 31 9.55 9.59 3.23 72.97
040040xx9906xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等26あり 28 10.54 16.49 3.57 71.82
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 27 9.04 14.62 33.33 66.81
肺がんをはじめとする腫瘍性疾患に対して、呼吸器外科、放射線科、病理部と連携し、集学的治療(手術、抗がん剤、放射線治療)を行っています。 診断としては、超音波気管支鏡を用いて、従来の気管支鏡検査では診断困難な患者さんにも対応しています。治療分野では、プレシジョンメディシンを遂行するため、 学外施設との連携を行い、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤の適切な投与に取り組んでいます。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法指導医2名を中心に治療を行っています。 また、特発性肺線維症、過敏性肺臓炎を含む多くの間質性肺疾患の患者さんの診療も行っています。間質性肺疾患の診断には、放射線科、病理部、呼吸器外科参加の合同カンファレンスを定期開催し、 適切な診断と治療選択を行っています。特に、治療困難な特発性肺線維症に対して抗線維化剤の至適投与に取り組んでいます。日本呼吸器内科学会専門医7名(うち3名指導医)を中心に治療を行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上)手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 62 7.16 6.17 1.61 0.05
140080xx99x0xx 脳、脊髄の先天異常 手術なし 手術・処置等2なし 38 2.05 3.72 0.00 0.68
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 7.56 7.1 0.00 6.19
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 31 8.06 6.19 0.00 2.00
100335xx99x00x 代謝障害(その他) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 29 2.17 9.88 0.00 9.31
早産児の入院が多い傾向は変わっていません。今回、脳脊髄の先天異常の入院が増えていますが、ほとんどは腰仙部皮膚洞のMRI検査目的の入院でした。 代謝疾患の入院が増えたのは、同一患者さんの2週間ごとの髄注目的の定期入院があったためと思われます。てんかん、気管支炎などの下気道感染症の入院は例年と著変ありません。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 375 15.46 21.53 49.87 65.37
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 133 19.14 23.56 78.20 75.47
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 49 16.80 16.54 34.69 72.51
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 43 15.12 17.74 74.42 66.58
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2なし 42 19.33 20.93 57.14 71.74
1,2.高度医療を提供する関節外科センターとして九州内外から難治症例を受け入れ、全国の中でトップクラスの人工関節置換術件数を有しています。
3,5.脊椎脊髄外科指導医3名により頸椎から骨盤までの脊椎手術例が実施され、高齢者の変性腰椎疾患手術例が増加しています。
4.加齢に従い増加する腱板断裂患者に対する手術を、低侵襲である関節鏡を用いて行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070570xx010xxx 瘢痕拘縮 瘢痕拘縮形成手術 手術・処置等1なし 13 4.85 5.81 0.00 39.85
070520xx97xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 手術あり - - 8.71 - -
070395xx971xxx 壊死性筋膜炎 手術あり 手術・処置等1あり - - 64.88 - -
070071xx97xx0x 骨髄炎(上肢以外) 手術あり 副傷病なし - - 31.40 - -
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし - - 4.01 - -
2020年3月以降は新型コロナウィルス感染症の影響で形成外科疾患が全体的に減少しました。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 52 4.38 3.01 0.00 62.77
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 12.68 9.67 40.54 78.54
010030xx03x00x 未破裂脳動脈瘤 脳血管内手術 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 10.92 9.24 4.17 60.54
140080xx99x0xx 脳、脊髄の先天異常 手術なし 手術・処置等2なし 24 1.79 3.72 0.00 3.58
010070xx9912xx 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等22あり 22 5.95 5.11 0.00 60.82
脳神経外科では、脳動脈瘤に対する検査(脳血管造影検査)のための入院が最も多くなっています。脳動脈瘤とは脳の血管に膨らみができる病気で、これが破裂するとくも膜下出血を起こしてしまいます。 脳動脈瘤があればすぐ手術をしなければならないというものではなく、大きさ、形状、患者さんの持病などを総合的に判断し、破裂の危険性と手術のリスクを正確に判断して、破裂する前に手術を行うべきかどうか、治療方針を判断しています。
次いで、慢性硬膜下血腫に対する手術のための入院です。高齢の患者さんが軽微な外傷を負った後、ゆっくりと血腫が貯留し、1-2ヵ月後に歩行障害や認知症様の症状が出現する病気です。緊急手術をすることが多いのですが、 症状は術後早期に改善することが多く、6割近くの患者さんが自宅に退院可能となっています。
3番目に多いのは、未破裂(出血を起こしていない)脳動脈瘤の脳血管内手術のための入院です。足の付け根の血管や肘の血管からカテーテルという管を脳の血管まで通して、そこから病変を治療する手術です。
4番目は子供の患者さんの鎮静検査目的の入院です。脳神経外科では、小児脳神経外科疾患に積極的に取り組んでいます。MRI検査など、30-40分の間狭い検査装置の中で動かずにじっとしていることが難しい場合、小児科と協力し、鎮静薬で眠っている間に検査を行います。 当院では安全な鎮静検査を行うため、1泊入院をしていただき検査後の安全を確認しています。
5番目は、頸動脈狭窄症やもやもや病など、脳や頭頸部の血管の異常をきたす病気の脳血管造影検査や脳血流検査のための入院です。こうした血管の異常をきたす病気は、足の付け根の血管や肘の血管からカテーテルという管を脳の血管まで通して、 実際の血管の状態を確認することで適切な治療方針が決定できます。さらに、こうした病気は多くの場合、脳の血流の異常を伴っています。脳血流のわずかな変化を見つけるための検査を行うことは、治療の必要性を判断するために非常に有効です。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 112 9.88 11.51 1.79 71.74
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 10 10.18 10.53 44.84
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 9.11 - -
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等 - - 9.26 - -
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 31.04 - -
ステージIからIIIAまでの原発性肺癌に対する標準的治療は外科的肺葉切除であり、呼吸器外科における手術件数としても最も多い手術になります。 また、肺は他臓器からの転移性肺腫瘍が多く、その手術加療についても多く取り扱っています。 良性疾患では気胸に対する加療を多く行っています。若年男性に多い原発性気胸や肺気腫患者の続発性気胸を多く取り扱っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 39 11.38 11.75 2.56 76.23
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 30 22.03 23.77 13.33 67.20
050163xx99000x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 3.40 8.28 5.00 77.75
050080xx99000x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 5.68 11.51 0.00 80.95
050050xx0101xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 17 23.12 22.71 35.29 69.00
心臓大血管手術の中で大血管手術は主にステントグラフト内挿術と人工血管置換術を行っていますが、近年はステントグラフト内挿術の比率が高くなっている傾向があります。 虚血性心臓病に対しては、冠動脈バイパス術を行っています。弁膜症に対しては、僧帽弁には弁形成術を積極的に行っています。小切開手術より低侵襲化も症例により導入しています。 開胸手術のリスクが高い大動脈弁狭窄症の患者さんには経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)も行っています。TAVIやステントグラフト治療を受けられる患者さんには高齢者が多く、認知機能を含めリスク評価のために術前に検査入院を行い、 手術適応などを慎重に検討しています。
産科婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 90 5.41 4.58 2.22 58.52
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 67 16.70 12.29 1.49 57.87
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 47 3.28 3.13 0.00 39.32
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 39 7.54 6.21 0.00 41.74
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 30 11.23 9.71 0.00 50.30
1.子宮悪性腫瘍に対する化学療法目的の入院です。進行症例、手術不能症例や再発症例では化学療法を必要とします。化学療法後、手術を行う症例もあります。近年では通院で行う外来化学療法が増加していますが、 個々の症例に応じて高齢者などリスクの高い症例は、入院での化学療法を行っています。
2.子宮頸癌、子宮体癌に対する手術目的の入院です。当院は初期癌から進行癌まで手術が有用と考えられる症例に対しては、積極的に手術を実施しています。
3.子宮頸癌の前癌病変に対する子宮温存手術目的の入院です。近年、子宮頸がんの若年化に伴い、症例数が増加しています。
4.未閉経の良性卵巣腫瘍に対しては、正常な卵巣部分を温存することで更年期症候群の早発を予防します。さらに腹腔鏡を用いて、可能な限り低侵襲な治療を心掛けており、治療後の女性ライフプランも考慮して治療法を検討しています。
5.主に子宮筋腫に対する子宮全摘術目的の入院です。最近は、腹腔鏡下子宮全摘術の症例も増加しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 659 3.09 2.78 0.15 73.38
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 102 6.67 9.33 0.00 56.82
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 74 5.27 6.71 0.00 67.45
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり片眼 71 5.03 7.53 1.41 65.79
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 50 3.12 3.17 0.00 26.28
白内障は一般に加齢によりすべてのひとが罹患する可能性のある病気です。日本では年間140万人くらいの患者さんが手術を受けています。現在は手術の技術も進歩し、侵襲の少ない手術が短時間で施行可能です。
網膜剥離は、人口約一万人に一人程度の割合で発症する可能性があり、治療が遅れると失明に至る重篤な眼科疾患で、治療には可及的に早急の手術を行います。
最近患者数が増加してきている加齢黄斑変性は、日本では失明原因第4位の疾患で、今のところ根本的な治療法はありませんが、早期の外来治療(主に眼球への注射による治療)によりある程度の視力の維持も可能です。
加齢黄斑変性以外の黄斑疾患のうち黄斑円孔や黄斑上膜などは、手術治療による根治が可能な代表的な疾患です。そのため積極的に手術加療を行っています。
緑内障は日本での失明原因が第1位の疾患です。初期には点眼を中心に眼圧を降下させる治療が行われていますが、薬物による眼圧のコントロール不良例については手術治療が行われます。
視線のずれで両眼でうまくものをみることの出来ない状態を斜視といいます。特に小児では、時に内斜視や外斜視などが生じることがあります。先ずは眼鏡での治療を行いますが、ずれの矯正が不十分な場合は手術を行います。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 69 11.96 13.11 2.90 66.97
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 39 6.90 6.80 2.56 55.69
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 29 8.31 7.24 0.00 61.62
03001xxx99x00x 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 25 9.24 13.36 28.00 70.12
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等1なし 22 9.09 8.44 0.00 55.41
のど、口、鼻、顔面・頸部などの頭頸部に発生する悪性腫瘍(頭頸部癌)を中心に診療を行っています。 この領域にはことばを話す・聞く、味わって食べる・飲みこむ、香るなどの、コミュニケーションや人間らしい生活に必要な機能がつまっており、こうした機能を保存して頭頸部癌を根治させるために、 最新の機能保存手術や放射線治療、薬物療法に取り組んでいます。必要があれば拡大手術を行いますが、その際も形成外科等の他診療科とのチーム医療により、機能を再建する手術を行っています。 また再発や転移をきたした頭頸部癌に対しても、新たに導入された免疫療法薬を用いた治療を取り入れています。 副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎に対しては、鮮明な4K画像モニターとナビゲーションを用いた内視鏡手術を行い、 良好な手術成績を挙げています。耳下腺・顎下腺の良性腫瘍に対しては、術中神経モニタリングを行って顔面神経を温存する摘出術を行っています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale0、1又は2 43 14.72 16.13 65.12 73.00
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 39 12.87 18.81 82.05 72.54
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 7.44 7.10 13.89 59.06
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 26 13.35 16.16 57.69 72.38
010040x199x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 17.36 20.96 81.82 70.32
脳神経内科では脳梗塞、脳出血、てんかんで多く入院してきているのが特長です。脳梗塞の入院数は年々増加し、昨年度は全体で200名以上を受け入れました。 それ以外にも多くの脳出血やてんかんなどの救急疾患を診療しています。救急隊との連携を強化したことで、発症から来院までの時間が短縮し、脳梗塞の血栓溶解療法を受けることができる患者さんも増えています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 74 10.53 7.90 2.70 78.38
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 43 6.49 4.01 0.00 49.09
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 18 11.89 12.55 11.11 65.00
080005xx01x0xx 黒色腫 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 13 14.00 12.62 0.00 58.92
080110xxxxx0xx 水疱症 手術・処置等2なし - - 28.56 - -
悪性黒色腫を含む皮膚悪性腫瘍、皮膚良性腫瘍を多く治療しています。昨年と比較して、皮膚良性腫瘍の入院手術が増えました。蜂窩織炎などの膿皮症の入院治療も増えています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病なし 73 6.04 5.61 0.00 63.88
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 48 12.02 12.18 0.00 67.79
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 43 5.91 7.25 4.65 74.07
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 33 4.15 2.49 0.00 70.61
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 32 7.03 10.65 3.13 72.66
高齢、メタボ社会の現在、本邦成人男性の癌のうち1/4が泌尿器癌です。泌尿器科受診の患者さんの割合も泌尿器癌が多いのが現状で、前立腺癌、膀胱癌、腎癌と続きます。 前立腺癌においては、「疑い」の段階から、根治手術・薬物療法まで一貫した診療を行っていることもあり、前立腺癌に関する患者さんが多いようです。 また、尿路結石症は泌尿器疾患の代表疾患で、メタボリック症候群とリンクする疾患と言えます。泌尿器科では、レーザーを用いた細径尿管鏡下の砕石術を行うことができ、尿路結石症の患者さんが多く紹介受診されます。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 330 5.26 5.02 0.61 64.58
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 170 4.44 4.40 0.59 70.54
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 117 3.61 3.01 1.71 67.74
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 102 3.19 3.15 0.00 69.49
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 62 9.97 10.80 6.45 78.74
循環器内科で多い症例は、心筋梗塞、狭心症などに対する心臓カテーテル治療と不整脈に対するアブレーション治療で、この2つで全症例のおよそ6割を占めています。 閉鎖性動脈硬化症(ASO)の患者さんにも経皮的血管拡張術(PTA)などの治療を積極的に行っています。後期高齢者の患者さんでもペースメーカー移植術を安全に行う事ができます。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 52 9.10 11.67 7.69 56.56
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 46 9.54 8.48 2.17 71.24
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等21あり 42 25.88 36.04 14.29 69.95
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 36 13.53 14.23 13.89 74.50
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 21 10.38 7.00 0.00 43.43
腎臓内科は地域の中核病院として、慢性腎臓病から末期腎不全への進展を極力減らし、または遅らせるべく、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症など進行性腎障害が疑われる症例に対しては、 速やかな入院下で、徹底した食事・生活指導、処方調整を行っています。またIgA腎症やネフローゼ症候群など、その診断のために危険性と高度の診断技術を要する疾患を一手に受け入れ、最良の治療へと導いています。 末期腎不全状態に至った患者さんへは、個々人に応じた的確な診断と最良の対応(血液・腹膜透析、在宅透析、腎移植そして見取り)の選択を提示し、その導入を行っています。高齢化し、合併症を有し、多くの困難を伴う末期腎不全患者さんの慢性透析維持を行うための、ブラッドアクセスを始めとした腎代替療法のためのアクセス作成やそのトラブルへの対応を担っています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし 60 3.90 3.52 25.00 41.02
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 39 2.77 7.34 2.56 33.95
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 5.20 9.67 25.00 59.55
180040xx99x0xx 手術・処置等の合併症 手術なし 手術・処置等2なし - - 9.89 - -
160400xx99x00x 胸郭・横隔膜損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 8.73 - -
県内唯一の高度救命救急センターとして、診療体制の充実を図っています。頭部外傷症例は脳神経外科との連携が円滑に行われている結果であると捉えています。 また、佐賀県ドクターヘリ基地病院としての活動や、佐賀広域消防との医師同乗救急車事業の運営を通した佐賀県下の重症頭部外傷症例の集約化にもつながっていると考えています。 急性中毒症例についても昨年よりさらに増加しており、中毒への診療体制の充実はもちろんのこと、精神科との診療連携体制が強化されている結果であり、地域によっては問題となっている 精神科救急に対する佐賀県内の体制強化にも貢献できていると考えられます。
血液・腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 29 31.28 15.79 0.00 68.55
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり 26 75.15 39.36 15.38 65.92
060020xx97x00x 胃の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 4.24 15.06 4.76 59.48
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし 18 60.11 31.30 5.56 69.61
130030xx99x2xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等22あり 14 41.00 28.58 7.14 74.07
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫では、リツキシマブ併用多剤併用療法(R-CHOP療法など)を入院にて導入しています。多くの場合は、2コース目以降は外来化学療法室で通院治療を継続しています。
急性白血病に寛解導入療法、地固め療法を入院にて行います。必要な患者さんに対しては同種造血幹細胞移植を施行しています。
胃癌の患者さんでは腹水貯留による腹部膨満感で食欲が低下することがあります。そのような場合は腹水濾過濃縮再静注法を行い、症状緩和に努めています。
若年者でびまん性大細胞型B細胞リンパ腫が再発した場合は、自家造血幹細胞移植を行います。リンパ節病変が大きい場合は、化学療法後に放射線治療を追加する場合があります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 161 3.83 2.63 0.62 67.94
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 88 8.17 8.27 1.14 72.60
060035xx03xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 37 7.24 6.98 2.7 70.65
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 20 7.65 7.65 0.00 75.70
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 7.37 10.49 10.53 74.26
日本消化器内視鏡学会専門医6名を中心に、食道・胃・大腸の腫瘍に対する内視鏡診断及び治療を行っています。内視鏡で治療可能な早期胃癌や胃腺腫、十二指腸腫瘍、早期大腸癌に対する内視鏡的治療が増加しています。 また大腸ポリープに対しては、外来でのcold snare polypectomyや短期入院で対応することが多くなっています。高齢化とともに抗血栓薬に伴う上部および下部消化管出血に対する緊急止血術は多くなっています。
一般・消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 58 12.76 15.02 6.90 75.07
060020xx02x00x 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 47 16.02 16.12 19.15 72.38
060050xx02x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 手術・処置等2なし 副傷病なし 35 12.91 13.74 5.71 69.97
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 35 8.97 7.13 5.71 67.94
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 34 14.68 9.34 0.00 67.97
一般・消化器外科では、悪性腫瘍(食道癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、乳癌など)から良性疾患(胆石症、鼡径ヘルニアなど)まで幅広く診療しています。 昨年は患者数が多い順に結腸癌、胃癌、肝臓癌(転移性肝癌を含む)、胆石症などの胆道良性疾患、食道癌の患者さんの入院診療を行いました。 一般・消化器外科では、主に消化器悪性疾患と乳房悪性疾患に対して外科手術を行いますが、癌の進行度に応じて腫瘍内科や放射線科と連携して集学的治療を行っているのが特徴です。
膠原病・リウマチ内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 48 21.15 15.48 8.33 56.90
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等2なし - - 16.09 - -
070470xx99x30x 関節リウマチ 手術なし 手術・処置等23あり 副傷病なし - - 14.50 - -
070560xx97x00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 26.18 - -
070560xx99x6xx 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等26あり - - 25.15 - -
SLE、多発性筋炎・皮膚筋炎、血管炎などの全身性の膠原病疾患(全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし)が最も多い疾患です。 発症時および活動期には診断と活動性評価を行い、治療としては中等量から大量のステロイド剤の投与、および免疫抑制剤や生物学的製剤などの投与を行います。 急性期のコントロールがついたのちに退院または転院を行いますが、時に難治性の場合や合併症などで治療が難渋し入院期間が長くなることがあります。 入院期間は関連医療機関との連携により、以前に比べると短縮してきています。平均在院日数は昨年度とほぼ同様でした。
総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 13 9.54 12.58 30.77 78.23
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし - - 23.38 - -
160610xx99xxxx 四肢筋腱損傷 手術なし - - 13.25 - -
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし - - 20.84 - -
100391xxxxxxxx 低カリウム血症 - - 12.70 - -
総合診療部では、紹介や直接受診を問わず、あらゆる症状の患者さんの診療にあたりますが、特に発熱の原因がはっきりしない不明熱に対する精査は大学病院の総合診療部に求められる大きな役割の一つです。 腎臓または尿路の感染症は、肺炎と並んで一般的な感染症の原因臓器ですが、時としてCTなどの画像診断のみでは明確に診断できないこともあり、不明熱診療の中で多い原因の一つに挙げられます。 特に近年の傾向として高齢者での発症割合が高くなっていますが、高齢者の場合は感染症の診断治療を行っている一方で、ADLの低下が進行することも問題となります。 当院で10日以上の治療を要するほど重症の尿路感染症患者では、自宅復帰を実現するために、当院関連の施設に転院しリハビリなどを依頼するといった対策も多く行われています。
肝臓・糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 88 11.73 9.79 10.23 74.95
100180xx990x0x 副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 副傷病なし 43 5.77 6.24 0.00 55.21
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術・処置等21あり 副傷病なし85歳未満 26 16.92 14.10 0.00 65.69
060050xx97x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 13.87 10.25 4.35 72.09
060050xx99x00x 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 6.57 9.27 4.35 72.00
肝臓・糖尿病・内分泌内科では、膵・胆道癌や総胆管結石など胆膵領域に対して、総胆管結石に対する内視鏡治療(乳頭切開術)や、悪性腫瘍による胆道閉塞に対する減黄治療(胆管ステント留置)を行っています。 平均して10日前後の入院期間ですが、高齢の患者さんの割合も多くなっており、長期の入院が必要となる場合には近隣の病院に転院して治療を継続していただくことも多くなっています。
2型糖尿病は教育入院ではなく、糖尿病昏睡や細小血管合併症、大血管合併症を有する患者及び術前術後の血糖管理が多く、在院日数も17日となっています。 患者個々の病態によるオーダーメードな治療を行い、強化インスリン療法やGLP-1受容体作動薬を積極的に使用しています。血糖評価は持続血糖測定器を用いており、血糖だけでなく合併症の評価・治療を行っています。 患者教育については医師だけでなく、看護師、管理栄養士、臨床心理士とのチーム医療で行っています。また、高齢者糖尿病の入院に対して、退院調整看護師、ソーシャルワーカーと一緒に在宅医療支援を行っています。
原発性アルドステロン症は、アルドステロンというホルモンが過剰に作られることにより高血圧をきたす他、心臓の病気を引き起こす危険性も高い病気です。 この病気が疑われる場合、まず4-5日間の検査入院で本当にこの病気かどうかを判定し、診断がつけば2回目の入院(2泊3日)で治療法を決めるためのカテーテル検査(副腎静脈サンプリング)を行っています。
肝細胞癌に対して、肝動脈化学塞栓術は安全な治療ですが、治療後腹痛や発熱を認めることが多く、治療後10日間程度入院が必要です。治療効果は退院後の外来で治療1カ月後のCT画像と血液検査にて評価します。 また、最近では分子標的治療薬が続々と登場しています。治療開始時に約10日程度入院していただくようにしています。肝臓・糖尿病・内分泌内科では、最新の知見を基に患者さんの状況に応じた適切な治療法をご提案し治療に望んでいただいています。
初発の5大癌のUICC病期分類別ならびに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 90 14 31 45 46 17 1 7,8
大腸癌 21 26 35 37 43 21 1 7,8
乳癌 18 16 - - - 15 1 7
肺癌 60 24 47 84 99 83 1 7,8
肝癌 15 22 14 14 14 70 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大癌である胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんについて、初発でのUICC病期分類別、および再発に分けて集計しました。 患者数は延患者数で、集計期間中に複数回入院して治療された場合は、回数分をかけた数で表しています。

*UICC病期分類・・・国際対がん連合(UICC)によって定められた、①原発巣の大きさと進展度(T)、②所属リンパ節への転移状況(N)、③遠隔転移の有無(M)の3つの要素によって各癌を0期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。 (今回0期は集計対象外です)
*「初発」とは自施設で当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合を指します。
*「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて診療した場合(再発の状態で紹介され治療した場合)や、治療がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。

・胃癌診療は、腫瘍内科・消化器内科・消化器外科で連携をとりつつ診療を行っています。化学療法で使用できる薬剤組み合わせの増加やロボット手術が保険適応となったことをうけて、根治性を落とさず、QOLを重視した選択肢が選べるようになってきています。 当院では低侵襲手術を以前より積極的に行っており、早期社会復帰や適切な診療のステップへ進める外科診療を心がけています。 
・Stage I~III結腸癌に対する外科治療に関しては、系統的なリンパ節郭清を伴う根治手術のほとんどを腹腔鏡手術により行っています。 また、Stage I~III直腸癌に関しては平成30年4月からロボット支援下手術が保険収載されたため、積極的にロボット支援下直腸切除術を施行しています。 Stage IVあるいは再発大腸癌に対しては、腫瘍内科や放射線科と連携をとりながら化学療法や放射線治療を併用した集学的治療を行っています。病変の位置や進行度により肛門温存が不可能な場合もありますが、可能な限り患者さんの生活の質を保ちつつ、根治性、予後の向上を目指しています。
・乳がん診療は、乳腺外科医師と看護師(乳がん看護認定看護師やがん看護専門看護師など)、放射線科など他科の医師、薬剤師、理学療法士などが連携し、治療方針の決定、手術、全身治療、放射線治療、術後のケアなどを行っています。 手術では根治性を損なうことなく、整容性向上を目指した手術(内視鏡手術や再建手術)を行っています。また、切除不能乳がんや再発乳がんの場合には、個々の病状・全身状態・生活スタイルに合わせて、生活の質を落とすことなく治療を行うことを心がけています。
・肺がんをはじめとする腫瘍性疾患に対して、呼吸器外科、放射線科、病理部と連携し、集学的治療(手術、抗がん剤、放射線治療)を行っています。診断としては、超音波気管支鏡を用いて、従来の気管支鏡検査では診断困難な患者さんにも対応しています。 治療分野では、プレシジョンメディシンを遂行するため、学外施設との連携を行い、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤の適切な投与に取り組んでいます。日本臨床腫瘍学会がん薬物療法指導医2名を中心に治療を行っています。
・肝癌は、肝炎や肝硬変などの肝疾患を背景に発生します。そのために、根治的な治療を行っても1年間に約18%の患者さんが再発します。再発の可能性が高いのが肝癌の特徴ですが、たとえ再発を認めても、肝臓の働きを良好に保っていれば、再度十分な治療を受けることが可能です。そのため肝癌治療後の患者さんは、再発があったとしても早期に発見できるように定期的な検査を受けて頂いています。また、最近の傾向として、ウィルス肝炎が背景にない肝臓からの肝癌が増加して います。 ウィルス肝炎を持たない患者さんは、定期的な画像検査を受けられていないことが多く、進行がんで発見される危険性が高くなります。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 14 10.86 55.29
中等症 53 13.53 69.06
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
※市中肺炎・・・普段の生活を送っていく中でかかる肺炎のことです。
※重症度分類は、A-DROPスコアを用い、軽症~超重症の4段階で表記しています。


当院では、軽症から超重症まで様々な重症度の肺炎治療を行っております。平均年齢は、軽症が55歳、中等症が69歳、重症の肺炎患者さんが76歳と重症度が高くなるにつれて、高齢の方が多くなる傾向がありました。平均在院日数は、軽症で10日間、中等症で13日間、重症では1ヶ月程度でした。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 186 15.74 75.37 54.29
その他 24 18.92 71.83 4.29
脳梗塞患者の入院数は年々増加し、昨年度は急性期脳梗塞186名を受け入れました。救急隊との連携を行い、脳梗塞の血栓溶解療法適応患者も増加しています。 病院到着から血栓溶解療法を開始するまでの平均時間は36分と極めて短く、最先端の医療を提供しています。脳神経外科との連携を行い、血管内治療も行っています。 当院の脳卒中医療の特徴として、脳出血患者のうち手術を要さない場合は、脳神経内科へ入院とし、精査・治療を行っています。 リスク管理も徹底し、タイミングを逃さず、 脳神経外科での開頭減圧術も行っています。平均在院日数は急性期脳梗塞で16日と 昨年より短縮できており、地域病院との連携が深まっていると思われます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他のもの) 16 1.69 12.25 6.25 71.75
K136 脊椎,骨盤悪性腫瘍手術 - - - - -
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
喀血に対する気管支動脈塞栓術を、放射線科主導のもと行っています。対象疾患は、肺動静脈瘻、気管支拡張症、肺アスペルギルス症、肺非結核性抗酸菌症、特発性喀血に加え、一部の肺がん症例です。 適応は、呼吸器外科、放射線診断部と協議の上、手術、塞栓術どちらを選択するか決定しています。入院期間は3-5日であり、全症例で喀血の改善ないしは消失を認めています。 合併症は特に見られず、再喀血例では手術を行う場合もあります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 515 1.59 13.57 57.28 68.07
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 47 2.83 14.09 53.19 70.70
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 43 2.77 17.02 60.47 71.77
K080-41 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単) 42 1.19 12.74 73.81 66.98
K0542 骨切り術(前腕,下腿) 41 1.61 19.76 82.93 61.29
・股関節領域では高位脱臼例や強直股、再置換、膝関節領域でも重度変形例や再置換など難治症例を数多く治療しています。当科で開発した抗菌インプラントによる人工股関節置換術も行っています。また、人工関節に頼らない関節温存の骨切り術を積極的に行っています。
・脊椎領域でも最新の矯正固定術や除圧術を取り入れており、新しい抗菌性インプラントの開発も行っています。
・肩関節領域では、2014年より本邦で使用可能となった特殊な人工肩関節手術や、低侵襲な関節鏡を用いた肩腱板断裂手術を行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0102 瘢痕拘縮形成手術(その他) 12 1.42 5.33 0.00 30.75
K628 リンパ管吻合術 11 1.27 5.00 0.00 60.18
K0101 瘢痕拘縮形成手術(顔面) - - - - -
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹) - - - - -
K0503 腐骨摘出術(鎖骨,膝蓋骨,手,足その他) - - - - -
2020年3月以降は新型コロナウィルス感染症の影響で形成外科疾患が全体的に減少し、手術症例減となっています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 43 5.77 29.26 13.95 61.84
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 38 0.74 11.42 39.47 80.26
K1781 脳血管内手術(1箇所) 32 0.81 26.38 31.25 61.81
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 21 2.29 11.33 14.29 75.19
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 18 1.33 33.50 22.22 58.67
脳神経外科で最も多い手術は、頭蓋内腫瘍摘出術(その他)です。これは脳腫瘍に対する開頭手術による摘出手術のことです。脳神経外科では悪性腫瘍、良性腫瘍を問わず、様々な脳腫瘍に対する手術を行っています。 また、手術に必要なナビゲーションシステム、電気生理モニタリングシステム、術中蛍光診断法、覚醒下手術などを症例に応じて使い分けながら、安全かつ効果的な腫瘍摘出術を心掛けています。巨大で脳深部に発生している腫瘍に対しては、 頭蓋底手技を用いた摘出術、また、悪性腫瘍においては、手術後も放射線治療や化学療法などが間断なく実施可能な体制を取っており、患者さんにとって最も治療効果が得られる治療方針をお勧めしています。
次いで多いのが慢性硬膜下血腫に対する穿頭手術です。これは高齢の患者さんが転倒後1-2カ月経過した頃にゆっくりと液状の血液が頭の中にたまってくる病気です。局所麻酔で頭部に小さな切開を行って、頭蓋骨に小さな穴を開けてたまった血液を洗浄・除去することで症状が早期に改善することがほとんどです。小さな負担の割に治療で得られる効果が高く、高齢の患者さんにもお勧めしています。
3番目に多いのが脳血管内手術です。足の付け根の血管や肘の血管からカテーテルという管を脳の血管まで通して、そこから病変を治療する手術です。最も多い脳動脈瘤をはじめ、脳動静脈奇形、動静脈瘻といった病気に対して治療を行っています。 脳血管内手術は1カ所か2カ所以上か、脳血管内ステントを用いるかどうかで集計が分かれています。複数箇所に行った患者さんやステントを併用した患者さんもおられ、特にステントを併用することで、 これまで血管内手術が難しかった患者さんも治療可能になってきています。
4番目に多いのが頸動脈ステント留置術です。3番目の脳血管内手術と同様に足の付け根の血管や肘の血管カテーテルという管を首の血管まで通して、動脈硬化などで細くなってしまった頸動脈にステントを挿入することで頸動脈狭窄を広げ、 脳への血流を改善させ、脳梗塞を予防することができる手術です。
5番目に多いのは開頭による脳動脈瘤頸部クリッピング術です。血管内治療に比べて体への負担は大きくなりますが、治療の確実性など長期間にわたる実績があります。血管内手術,クリッピング術ともに長所・短所を有しており、それぞれの専門医による検討の結果、患者さんに最善の治療をお勧めしています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 45 2.09 6.47 0.00 72.42
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 34 3.32 5.15 2.94 71.38
K5143 肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超えるもの) 27 2.33 9.11 3.70 72.37
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 15 5.13 3.40 6.67 41.20
K5132 胸腔鏡下肺切除術(その他) 13 2.38 6.00 7.69 68.38
原発性肺癌に対する標準的治療は腫瘍を含む肺葉切除であり、原発性肺癌に対する加療において最も多くを占めています。胸腔鏡下に行うか開胸下に行うかについては、当科においてはリンパ節転移の有無や基礎肺の状態などを個別に評価し判断していますが、 ステージIの原発性肺癌に対しては基本的に胸腔鏡下肺葉切除を選択しているため最も多い医療術式になっています。
原発性肺癌に対する加療において肺葉切除の耐術能を有していない患者さんや、転移性肺腫瘍の患者さんに対しては部分切除を選択します。
気胸の手術は、良性疾患でもあるため、そのほとんどは患者さんの負担の少ない胸腔鏡下の手術を心がけています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612ロ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(腹部大動脈) 37 2.51 8.00 2.70 76.49
K5551 弁置換術(1弁) 25 8.80 20.08 24.00 69.80
K555-22 経カテーテル大動脈弁置換術(経皮的大動脈弁置換術) 20 6.95 14.95 5.00 85.20
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 19 6.05 19.42 5.26 67.05
K5612イ ステントグラフト内挿術(1以外の場合)(胸部大動脈) 19 2.63 15.53 10.53 71.42
心臓大血管手術の中で、大動脈瘤に対しては患者さんにより、ステントグラフト内挿術と人工血管置換術を選択し施行していますが、近年は高齢の方が多く、ステントグラフト内挿術の比率が高くなっている傾向があります。 弁膜症、中でも大動脈弁狭窄症に対しては、開胸人工弁置換術と経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)が治療法としてありますが、患者さんに望ましい手段をカンファレンスなどで慎重に討議し施行しています。
産科婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K879 子宮悪性腫瘍手術 65 3.45 13.22 1.54 57.31
K877 子宮全摘術 49 2.02 9.35 2.04 53.49
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 49 1.04 5.76 0.00 42.04
K867 子宮頸部(腟部)切除術 44 1.14 1.14 0.00 38.52
K889 子宮附属器悪性腫瘍手術(両側) 30 4.00 20.07 10.00 63.03
1.子宮悪性腫瘍手術は、子宮頸癌、子宮体癌に対して行う術式です。当科は佐賀県内の婦人科悪性腫瘍治療の拠点病院としての役割を担い、症例の集約化が進んでおり、多数の症例に対し積極的に手術を行っています。
2.良性疾患に対する子宮全摘も多く実施しています。巨大子宮筋腫、癒着が予測されるようなリスクの高い子宮摘出症例が多く紹介されます。最近は、腹腔鏡下子宮全摘術の症例も増加しています。
3.手術に際して、低侵襲性が求められています。良性卵巣腫瘍に対しては、当科では積極的に腹腔鏡手術を導入し、早期の社会復帰を目指せる診療を提供できるように心掛けています。
4.子宮頸癌による死亡率の低下のために重要なことは、がん検診による早期発見、早期治療です。子宮頸部切除術は子宮頸部円錐切除術とも呼ばれ、当院では子宮頸部高度異形成、上皮内癌などの前癌病変・初期病変に対して、 子宮温存の早期治療として円錐切除を行っています。近年、子宮頸がんの若年化に伴い、症例数が増加しています。
5.子宮附属器悪性腫瘍手術は、卵巣癌、腹膜癌に対して行う術式です。当科は佐賀県内の婦人科悪性腫瘍治療の拠点病院としての役割を担い、症例の集約化が進んでおり、多数の症例に対し積極的に手術を行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 648 1.04 1.06 0.15 73.54
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) 205 1.20 4.12 0.00 64.14
K2682 緑内障手術(流出路再建術) 45 1.16 1.40 2.22 67.58
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他) 44 0.91 2.11 0.00 68.93
K284 硝子体置換術 38 1.05 2.53 0.00 59.74
当院では、白内障については片眼について2泊3日の短期入院での治療を行っています。病院の性格上、全身や眼局所に合併症を抱えた難治性の患者さんを多く治療しています。
網膜剥離、糖尿病網膜症の網膜疾患や黄斑円孔、黄斑前膜などの黄斑疾患には、硝子体手術が行われます。その際50歳以上の方には白内障手術も併施されることが一般的です。硝子体手術は全例低侵襲硝子体手術(MIVS)で行っています。
薬物治療によりコントロール困難となった緑内障についても手術が多く行われています。緑内障手術でも最近は、低侵襲緑内障手術(MIGS)に積極的に取り組んでいます。
また大学病院では重度の全身合併症や高度の認知症を有する患者さんなどに加え、小児の眼科手術も行います。そのような方には全身麻酔下での手術を実施しています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 35 1.03 6.26 0.00 31.89
K3941 喉頭悪性腫瘍手術(切除) 26 1.73 9.50 11.54 71.81
K4571 耳下腺腫瘍摘出術(耳下腺浅葉摘出術) 19 1.05 6.42 0.00 62.11
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 18 1.17 5.28 5.56 57.89
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 17 1.24 5.88 5.88 65.88
細分化された術式でみると扁桃摘出術が上位にきていますが、大きく分類すると頭頸部癌と頭頸部良性腫瘍の手術と内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)を最も多く行っています。 頭頸部癌は喉頭・咽頭・口腔・鼻・副鼻腔などの扁平上皮癌と、耳下腺・顎下腺や甲状腺の癌に大別されます。早期の頭頸部扁平上皮癌に対しては短期入院での低侵襲な機能温存手術(その一つが表の喉頭悪性腫瘍切除)を行い、 良好な治療成績が得られています。 進行した頭頸部扁平上皮癌の手術では拡大手術が必要ですが、形成外科等とのチーム医療により機能を再建する手術を行っています。耳下腺・顎下腺・甲状腺の癌や良性腫瘍に対しても、 術後の合併症や機能障害が少ない手術を行っています。 内視鏡下鼻・副鼻腔手術については表示されている3,4型以外の手術も多数行っており、ナビゲーションシステムを用い4Kの鮮明な画像をモニタリングしながら、安全で精度の高い手術を行っています。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 29 0.00 15.59 79.31 78.14
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
K154-3 定位脳腫瘍生検術 - - - - -
脳梗塞患者への血栓溶解療法で血管の再開通ができていない患者さんは、速やかに経皮的血栓回収術を行います。当院では病着から血栓回収術開始までの時間60分以内を目指して診療を行っています。 術後は数日間脳神経外科での管理とし、その後 脳神経内科で原因精査と再発予防を行います。このように当院脳血管センターの医師、看護師、コメディカルスタッフが連携して県内随一の医療を提供しています。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 96 1.97 7.08 3.13 76.25
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) 19 1.00 1.79 0.00 34.84
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) 12 1.17 4.83 0.00 54.75
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) 11 2.82 6.00 0.00 52.45
K0022 デブリードマン(100cm2以上3000cm2未満) 10 3.90 23.70 30.00 69.20
基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫などの皮膚悪性腫瘍の手術を積極的に行っています。90歳以上の超高齢者でも、腫瘍の増大に伴う醜形や、出血、悪臭などによるQOLの低下を防止するため、可能な限り手術を行っています。 良性腫瘍の手術においても、術後の創を出来るだけ目立ちにくくするよう最善の努力を行っています。植皮が必要な熱傷や、壊死性筋膜炎に対してはデブリードマンを行って、創の清浄化を図っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 75 1.52 3.35 2.67 73.93
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 71 1.68 2.76 0.00 62.42
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 47 1.66 9.36 0.00 67.79
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 37 1.97 10.08 2.70 70.59
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 27 0.78 6.44 3.70 67.67
泌尿器科での手術の多くが泌尿器癌に対する手術です。なかでも、前立腺癌に対してはロボット支援下前立腺全摘術を施行しています。現在まで300例近くの手術を行っており、治療成績も遜色なく、重大な合併症も発生しておりません。 入院期間も10日間程度と短く、退院後も速やかに社会復帰できます。腎癌・腎盂尿管癌については腹腔鏡手術で対応しています。膀胱癌に対しては、経尿道的膀胱腫瘍切除術が最も多く、浸潤癌の場合は根治手術を後日行います。
また、当科では癌の手術の次に、尿路結石症に対する手術を多く行っています。最新の細径尿管鏡を用いたレーザーでの結石破砕を行い、完全摘出に努めています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 271 2.10 2.36 0.00 64.62
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 128 1.88 2.32 1.56 69.89
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術(その他) 67 1.88 2.00 2.99 62.18
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 45 1.13 2.27 4.44 70.96
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 41 3.93 6.73 12.20 79.93
循環器内科では、心筋梗塞や狭心症などに対する経皮的冠動脈ステント留置術や、心房細動や心室性期外収縮に対するアブレーションの症例数が多くなっています。心臓カテーテル治療とは、腕や足の血管から心臓まで管を通して病変を治療する方法です。
タイミングとしては①緊急で行う場合や検査と同時に行う場合、②検査から日数を空けて行う場合、③検査後一旦退院してから再入院して行う場合など、患者さんの状況に合わせて様々なタイミングで手術が行われています。
また、当科では徐脈性不整脈で失神や心不全を伴う症例に対して、ペースメーカー移植術も多く行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 88 6.92 11.64 9.09 70.91
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 68 0.46 1.74 10.29 70.49
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 12 3.83 6.67 16.67 74.17
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
K608-3 内シャント血栓除去術 - - - - -
腎臓内科では地域の中核病院として、高齢化し多様な問題を抱えた末期腎不全患者さんへの最適な治療法の選択を行い、血液透析導入の際にはブラッドアクセスの作成を行っています。 また高齢化に伴い、高度な血管障害を抱えた末期腎不全患者さんのブラッドアクセストラブルは増大する一方で、迅速かつ適切な判断の下、その対応も行っています。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 10 10.60 28.50 100.00 74.00
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) 10 0.30 16.60 80.00 52.30
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方又は後側方固定)術 - - - - -
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) - - - - -
K0463 骨折観血的手術(鎖骨,膝蓋骨,手(舟状骨を除く),足,指(手,足)その他) - - - - -
長期間集中治療室管理を要する重症症例の受け入れが継続して行われていることを表していると思われます。搬送当日の緊急的な血管塞栓術を必要とする症例に関しては、 放射線科との連携が良好に行われている結果であると思われます。
血液・腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 29 2.69 4.00 10.34 61.10
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合) 28 1.43 8.04 3.57 65.32
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植の場合) - - - - -
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
胃癌の患者さんでは腹水貯留による腹部膨満感で食欲が低下することがあります。そのような場合は腹水濾過濃縮再静注法を行い、症状緩和に努めています。
進行大腸癌では、48時間の持続抗がん剤投与を組み込んだ化学療法(FOLFOX療法など)が標準治療の一つとなっています。自宅での抗がん剤治療を可能とするために、静脈内持続注入用植込型カテーテルを設置します。 これにより患者さんのご家族などの同居の方が、自宅で点滴を抜針することが可能となるため、外来での通院治療が可能となります。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 160 0.76 2.18 0.63 69.40
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 87 0.95 6.25 2.30 72.30
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 49 0.98 5.37 2.04 69.37
K654 内視鏡的消化管止血術 28 0.29 6.18 10.71 75.50
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 22 0.68 2.50 4.55 65.68
内視鏡で治療可能な食道・胃・十二指腸・大腸の早期癌や腺腫の症例は一定数の紹介があり、特に粘膜下層剥離で対応する症例や治療困難例は佐賀大学に集約されています。緊急症例はピロリ菌除菌治療が進み上部消化管出血は減少傾向にありますが、 高齢化とともに抗血栓薬服用者が増加し、それに伴う出血や治療難治例が増加しています。
一般・消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 62 2.58 5.32 4.84 68.81
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 57 3.30 9.89 10.53 75.26
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 44 6.09 11.43 15.91 72.20
K529-21 胸腔鏡下食道悪性腫瘍手術(頸部、胸部、腹部の操作) 29 3.17 90.41 20.69 67.48
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 22 1.32 2.82 0.00 74.82
一般・消化器外科における手術の特徴は、ほとんどの消化管悪性腫瘍(食道癌、胃癌、大腸癌など)を腹腔鏡(胸腔鏡)手術で行っていることです。 また、肝胆膵領域の悪性腫瘍(特に肝細胞癌)に関しても、腹腔鏡手術を積極的に取り入れています。さらに、2018年4月より保険収載された手術支援ロボットdaVinciを用いたロボット支援下手術も積極的に行い、 患者さんの体に対する負担を少なく、精度の高い手術を目指しています。また、胆石症や胆嚢炎に対する胆嚢摘出術や鼠径ヘルニアや腹壁ヘルニアに対する手術も、腹腔鏡を積極的に取り入れて行っているのも特徴です。
肝臓・糖尿病・内分泌内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 52 2.02 12.83 11.54 71.12
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 31 1.45 7.90 6.45 73.48
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) 17 0.71 14.82 5.88 76.24
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 16 2.88 13.69 0.00 64.44
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 16 2.56 8.38 6.25 71.00
肝臓・糖尿病・内分泌内科では、胆膵癌や総胆管結石などの胆膵領域の疾患に対して、消化器外科、放射線科と協力して診断、治療を行っています。 総胆管結石に対する内視鏡治療(乳頭切開術や経鼻胆管ドレナージ)や、悪性腫瘍による胆道閉塞に対する減黄治療(胆管ステント留置)を行い胆管の閉塞を解除し、日常の生活に戻れるように負担の小さな内視鏡での治療を行っています。
食道静脈瘤とは肝臓に注ぐ門脈という血管の血圧が高くなる患者さんに発生する食道の血管の瘤です。門脈の血圧が上昇する代表的な疾患が肝硬変です。食道静脈瘤は無症状ですが、瘤が大きくなると破裂し、吐血の原因となります。 食道静脈瘤破裂は命に係わる重篤な状況となりますので、破裂の危険性が高い食道静脈瘤に対しては予防的に内視鏡治療を行います。静脈瘤を内視鏡で吸引し、ゴムバンドで結紮することや、硬化剤を注入して静脈瘤をつぶす治療です。 点滴から麻酔薬を投与して行います。治療後1週間で静脈瘤の消失を確認して退院となります。
肝動脈化学塞栓術は安全な治療ですが、治療後腹痛や発熱を認めることが多く、治療後10日間程度入院が必要です。治療効果は退院後の外来で治療1カ月後のCT画像と血液検査にて行います。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 14 0.11%
180010 敗血症 同一 11 0.09%
異なる 27 0.21%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 122 0.95%
異なる - -
敗血症とは、一般に肺炎や尿路感染症、胆道感染症など、細菌による臓器固有の感染症による炎症が全身に波及している状態です。 血液中に細菌が流入し、全身を循環している場合が多く、腎臓や肝臓、その他の各種臓器の機能不全を起こします。 健康成人でも細菌感染症を契機に敗血症となり、緊急入院を要することがあります。このような場合、「入院契機と同一」と判断されます。 一方、何等かの疾患で入院した患者さんが、治療経過中に敗血症を発症した場合に、その発生数は「入院契機とは異なる」として表現されます。 「同一」、あるいは「異なる」のいずれにおいても、当院で病院横断的な感染症診療が発足して以来、生命予後は非常に改善しています(論文で公表しています)。 患者高齢化に伴い、この重症感染症の発生率は一定の値を推移することが考えられますが、当院では、感染症診療のコンサルテーション体制を敷き、休日も含めて専門的に対応しています。 敗血症は、その診断を受ける患者さんの数が多いほど早期に診断されている事例が多く、予後も良好です。従って、患者数の多寡ではなく、診療プロセスの質をモニターすることが医療のクオリティとして重要です。 当院では10年以上にわたり、このモニタリングを継続しており、クオリティが向上していることを確認しています。 手術・術後の合併症の発生率については、入院契機と同一のものがほとんどで、透析用シャント閉塞や狭窄による症例が特に多くみられました。眼内レンズ脱臼の患者さんの紹介が増えていました。
更新履歴
2020-09-30
令和元年度の病院情報の公開を開始しました。