部門紹介

ご挨拶

感染制御部 部長 的野多加志

 感染症は、病原体が体内に侵入することにより発症します。その外敵が存在するという点において、脳卒中、急性冠症候群、悪性腫瘍などの内因性疾患とは疾患の概念が大きく異なります。さらに、グローバル化が進み、麻疹やデング熱など国境を跨いだ輸入感染症も増加しています。こうした時代において、患者の背景を把握し、感染した臓器を特定し、原因となる微生物を推定・同定するという感染症診療のロジックを習得する重要性は、これまで以上に高まっています。

 佐賀大学医学部附属病院では、前任の青木洋介先生らが、2003年に当時日本では珍しかった横断的な感染症コンサルテーションサービスを開始しました。これら感染症診療ならびにその卒後教育の実績は国内でも高く評価され、第一回薬剤耐性対策普及啓発活動で厚生労働大臣賞を受賞しています。

 当院では、感染症コンサルテーションの文化が病院全体に根付いており、診療科間の垣根が非常に低く働きやすい環境が整っています。広域抗菌薬の開始後ではなく、初期治療の決定段階から関わるという支援スタンスは、他の施設と大きく異なる強みです。病原微生物を中心にした臨床推論力を磨ける、国内でも屈指の施設です。その伝統を引き継ぎながら、皆様とともに次なるステージに進んでいきたいと考えています。

“If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.”

共に成長していける仲間を募集しています。