私たちの診療

病院横断的な感染症診療

全診療科を対象とした感染症コンサルテーション

①血液培養陽性患者に関する主治診療科への診療支援(平日、休日)
②感染症の診断および治療に関するコンサルテーション診療(平日)

 グラム染色や迅速検査を用いた初期治療の決定から携わることで患者アウトカムの向上を目指しています。感染症診療における20年以上の伝統と実績があり、診療科間の垣根が非常に低く、感染症コンサルト文化が病院に根付いています。

外来診療

①HIV感染症患者の外来主治医
②ワクチン接種(ワクチン外来)
③渡航感染症など特殊な感染症の外来コンサルト対応

 HIV感染症患者の診療に加え、ワクチン外来では造血幹細胞移植後や脾摘前後のワクチンを含めた成人を対象とする予防医学を提供しています。

抗菌薬適正使用支援(antimicrobial stewardship)

 当院は全病院横断的な感染症診療を推進し、患者予後の改善と抗菌薬適正使用の両立を実践しています。カルバペネム系薬をはじめとする広域抗菌薬に依存しない感染症診療のロジックを病院全体に根付かせ、患者アウトカムの向上を目指しています。

 佐賀大学のカルバペネムの許可制の有用性について英国の病院感染学会の学術誌に掲載されています。

学生・初期研修医教育

日本そして世界に羽ばたく、次世代を担う医師の育成を積極的に行っています。

【医学部】
医学部医学科の学生に対する講義ならびにケースベースドラーニング(学部3年生)、病棟実習前の感染対策実習(学部4年生)、臨床実習(学部5年生)など医学生に必要な感染症診療の基本原則や臨床推論を教育しています。

【初期研修医】
医師として必要な感染症スキルを主にベッドサイドならびにカンファレンスで教育しています。重要なポイントはレクチャーも積極的に行っています。学会や論文発表支援も行っています。

※長年に渡る卒前・卒後教育の実績があり、「卒後初期の感染症診療・教育による抗菌薬適正使用の実践・啓発の10年に及ぶ取り組み」が第1回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰の厚生労働大臣賞を受賞しています。

佐賀大学式抗菌薬適正使用は特に若手医師や研修医からの支持が厚く、当教室のスタッフが講師陣としてCareNeTVで「研修医のための抗菌薬の使い方」が配信開始されています。

感染防止対策

 院内感染を未然に防ぐ方策の周知・遵守を図ることで、患者を院内感染から守るとともに、医療スタッフの職業感染曝露を防ぎます。また、水平伝播やアウトブレイクを早期に察知するサーベイランスを強化し、フィードバックを行うことで改善を図ります。

基本的方針

 院内感染を未然に防ぐ方策の周知・遵守を恒常的に図ると同時に、診療科横断的に発生する感染症に対して感染症専門医による診療支援を常時提供する。これにより、感染対策と感染症診療が常に相補的に機能する感染症の院内診療体制を維持する。また、医療スタッフの職業感染暴露を防止する。

取り組み内容

  • 抗菌薬耐性病原菌の院内疫学状況を随時把握し、必要に応じ積極的な部署介入を行うことで院内での拡散を防ぐ。
  • MRSAなどの耐性菌による感染症および血管内留置カテーテル関連血流感染など、院内感染症のサーベイランスを継続的に施行し、感染率の低減に努める。
  • 抗菌薬使用モニタリングから適切な抗菌薬使用を推進し、新規耐性菌の検出抑制に努める。
  • 院内感染対策ラウンドを行い、標準予防策、接触予防対策などの感染対策の実践を把握し、必要時には改善策を検討する。
  • 病院職員へ院内感染防止策に関する教育を行う。
  • 各診療部門から感染症診療コンサルテーションを受け、感染症治療の支援を行う。
  • 2年次研修医を対象に基本的感染症診療について学べる環境を提供し教育する。