臨床研究
抗微生物薬の適正使用に関する研究
私たちの教室は2006年1月から病院横断的な感染症診療のコンサルテーションを開始しており、国内有数の抗菌薬適正使用の文化を育んでまいりました。私たちの感染症診療による感染症治療の効果や耐性菌抑制の効果を調査し、世界に向けて発信しております。
当教室は第1回AMR対策普及啓発活動表彰において「卒後初期の感染症診療・教育による抗菌薬適正使用の実践・啓発の10年に及ぶ取り組み」で第1回厚生労働大臣賞を受賞しました。

抗MRSA薬の有効性ならびに安全性に関する研究
MRSA感染症は予後が悪いため、最大の治療効果を生むためには適切な抗MRSA薬の選択と患者個別の状況に応じた投与計画の設定が重要となります。また、抗MRSA薬は副作用のリスクが高く、安全性についても注意が必要です。私たちは抗MRSA薬の効果を最大限に引き出し、副作用リスクは最小限に留めるための研究を行っております。
抗菌薬のPK/PDに関する研究
抗菌薬の効果を最大限に発揮するために、PK/PD理論に基づいた投与計画の重要性が報告されています。私たちの研究室ではβラクタム系抗菌薬のPK/PD解析を臨床応用し、テーラーメード医療としての抗菌化学療法を研究しています。
2024年6月28日に神戸で行われた第72回日本化学療法学会総会において、病院助教の浦上宗治が日本化学療法学会雑誌 71 (6): 564-570, 2023に掲載された「耐性腸内細菌目細菌に対するtazobactam/ceftolozaneのpharmacokinetics/pharmacodynamics解析」の論文で日本化学療法学会学術奨励賞を受賞しました。
