初期研修プログラム 科名:内科(脳神経内科)

指導者

指導責任者
小池春樹
指導医代表者
鈴山耕平
指導医講習会修了者
鈴山耕平,井手俊宏,吉川正章

必修研修

概要

1年目は1~3か月の期間で研修を行う。常時5~6床の受持医となり,直接の指導医(助手または医員)の指導を受ける。原則として病棟に専念して研修する。患者およびその家族とのコミュニケーションに留意し,疾患に対する理解,検査や治療に対する協力を得ることを心がける。他の医療機関の協力や他科医師からのコンサルテーションを得られるように努力し,患者のケアを効果的に進めることができるようにならなければならない。ローテート可能な研修医の数としては4名程度までが理想である。

研修成果

ひとりの患者を全人的に診ることができる視野を備えるために,一般臨床医の基本となる内科全般にわたる知識と技能を身に付ける。

研修目標

〈神経内科〉

  • 神経解剖学を正常機能および病態生理と対応させて理解している。
  • 系統的な神経学的な診察を行い,解剖学的病変部位診断ができる。
  • 主要神経症候/徴候(意識障害,脳神経症状,髄膜刺激症状,錐体路徴候,錐体外路徴候,運動失調)について神経学的に診察し,評価できる。
  • 腰椎穿刺の適応と禁忌を理解し,腰椎穿刺を行うことができ,髄液細胞数を数えることができる。
  • 脳血管障害の頭部 CT,MRIを判読できる。
  • 筋電図の結果を解釈できる。
  • 脳波検査の適応について知っている。
  • 主要神経症候(頭痛,めまい,失神,意識障害,けいれん,歩行障害,運動麻痺,筋萎縮,不随意運動,視力障害,言語障害,嚥下障害,感覚障害,神経痛,自律神経障害,知能障害)がどのようなものか述べることができる。
  • 脳出血急性期の手術適応を知っており,内科的全身管理ができる。
  • 脳梗塞の臨床病型(ラクナ梗塞,アテローム血栓性梗塞,心原性塞栓症)を理解しており,臨床病型に応じた急性期の治療ができる。
  • 脳梗塞の二次予防の選択が適切にできる。
  • 細菌性髄膜炎,結核性髄膜炎,真菌性髄膜炎の鑑別と治療ができる。
  • ヘルペス脳炎の診断と治療を理解している。
  • てんかん重積状態の治療法を知っている。
  • 慢性頭痛(片頭痛,群発頭痛,緊張型頭痛)の診断と治療を理解している。

教育関連行事(スケジュール)

午前 8:30 回診 8:30 回診 8:30 回診 8:30 回診 脳卒中カンファレンス
病棟回診
午後 神経勉強会

選択研修

初期臨床研修2年目に,希望にしたがって1~2か月の研修を受ける横断的選択コースである。神経変性疾患や脳卒中等の疾患を選択し集中的に研修することも可能である。希望者には頸部血管エコーなど実践的な手技の習得も行う。

研修成果

神経疾患,脳血管疾患について,急性期治療,早期リハビリテーションなどの診療指針を立てることができる。

研修目標

  1. 意識障害患者の診察ができる。
  2. 脳血管障害患者の急性期診断ができる。
  3. 脳梗塞急性期患者での血栓溶解療法の適応を決定することができる。
  4. 適切な食事,リハビリテーションの処方ができる。
  5. コ・メディカルとともにチーム医療が行える。
  6. 患者の転院などで地域の病院医師と適切な連携が図れる。

教育関連行事(スケジュール)

必修研修と同じ