初期研修プログラム 科名:救急科
指導者
- 指導責任者
- 阪本雄一郎
- 指導医代表者
- 小網博之
- 指導医講習会修了者
- 阪本雄一郎,小網博之,木庭真由子,鳴海翔悟,中山賢人,品田公太
必修研修
研修の概要
高度救命救急センターER(救急外来)における救急初期対応と高度救命救急センターEICU(救急集中治療室)及びECU(救急病棟)における集中治療を総合した研修を行う。当センターでは,1ヶ月で約430例の外来受診患者と,約206台の救急搬送、約216例の入院患者対応を行っている。
研修成果
どのような場合(災害時も含む)でも外傷もふくめ,生命や機能予後に係る緊急を要する病態や疾病を診断できる技術を身に付け,それぞれ適切に対応できるようになる。一見軽症に見える患者であっても,生命に重篤な疾患を見逃さないようになり,頻度の高い救急疾患の初期対応と救命医療の必要性を臨床医として理解する。
研修目標
- バイタルサインの把握ができる。
- 重症度および緊急度の把握ができる。
- ショックの診断と治療ができる。
- BLS(Basic Life Support)を実施でき,かつ指導ができる。
- ACLS(Advanced Cardiovascular Life Support)が実施できる。
- JATEC(Japan Advanced Trauma Evaluation & Care)を理解し,指導医のもとで実施できる。
- 以下の緊急を要する症状・病態の初期対応ができる。
- 心肺停止
- 意識障害
- 脳血管障害
- 急性呼吸不全
- 急性心不全
- 急性冠症候群
- 急性腹症
- 急性消化管出血
- 急性腎不全
- 急性感染
- 外傷
- 急性中毒
- 誤飲・誤嚥
- 熱傷
- 精神科領域の救急
- 重症症例に対する集中治療の基本的な管理が,指導医のもとで実施できる。
- 必要症例に対しては,専門医への適切なコンサルテーションができる。
- 高度救命救急センターでの重症患者管理について理解し,指導医のもとで実施できる。
- メディカル・コントロールについて理解することができる。
- 大災害時の救急医療体制を理解し,自己の役割を把握できる。
- ドクターヘリ,ドクターカー等の病院前診療の役割を理解する。
教育関連行事(スケジュール)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
9:00 | ・モーニングカンファレンス | ・モーニングカンファレンス | ・ウイークリーカンファレンス | ・モーニングカンファレンス | ・モーニングカンファレンス |
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17:00 | ・イブニングカンファレンス | ・イブニングカンファレンス | ・イブニングカンファレンス | ・イブニングカンファレンス | ・イブニングカンファレンス |
夜勤時 (平均6~7回/月) |
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17:00 | ・イブニングカンファレンス | ||||
翌9:00 | ・モーニングカンファレンス |
選択研修
研修の概要
高度救命救急センターの必修研修を修了している者が選択する研修プログラムであり,選択期間は1 か月~6か月までで自由に設定することが可能である。研修プログラムについては各自のレベルと希望に合わせて個別に作成する(事前にご相談下さい)。
研修成果と研修目標については必修研修に準じ,選択研修では症例数を重ねて臨床経験を深めることを目的とし,1年次研修の終了知識を身に付けているとした技量範囲で指導する。
当センターでは,シフト勤務体制をとっており,研修期間中も月平均6回程度の夜勤業務にあたる。
研修成果
救急医が行える診療レベルにより近づいたアドバンスな臨床医の技量を目指し,救急専門医として診療を行うとともに,救急医学・医療の指導を行うことができる。また臨床ないし基礎研究を自ら行うことができ,救急医学の発展に寄与することができる。
研修目標
選択研修では,可能な限り実技を実行することを行動目標とし,必修研修と大きな違いは実技を主体とした研修である。
- 生命に直結する内因性・外因性の各種疾患に対し,独立して治療を行えるようになるか,または各分野の専門医と協力して治療を行うことができる。
- 2年間の初期研修中の研修医に対して救急医療に関する診察・初療を指導できる。
- 救急医学に関するテーマについて研究を行い,研究成果を日本救急医学会を初めとする各種学会ないし学会雑誌で口頭ないし論文発表することができる。
教育関連行事(スケジュール)
必修研修と同じ
- 症例発表では,1年次研修医を指導しながら自己の研鑽をする。
- 学会発表に積極的に参加する。