初期研修プログラム 地域医療(1か月)

研修の概要

研修成果

医療の全体構造におけるプライマリ・ケアや地域医療の位置付けと機能を理解し,将来の実践ないし連携に役立てられるようになるために,診療所等で診る患者の疾患や問題が入院患者とは異なることを認識し,病棟における疾患のマネジメントではみられない患者へのアプローチを身に付ける。

研修目標

  • かかりつけ医の役割を述べることができる。
  • 地域の特性が,患者の罹患する疾患,受療行動,診療経過などにどのように影響するかを述べることができる。
  • 患者の心理社会的な側面(生活の様子,家族との関係,ストレス因子の存在など)について医療面接の中で情報収集できる。
  • 疾患のみならず,生活者である患者に目を向けて問題リストを作成できる。
  • 患者とその家族の要望や意向を尊重しつつ問題解決を図ることの必要性を説明できる。
  • 患者の日常的な訴えや健康問題の基本的な対処について述べることができる。
  • 患者の年齢・性別に応じて必要なスクリーニング検査,予防接種を患者に勧めることができる。
  • 健康維持に必要な患者教育(食生活,運動,喫煙防止または禁煙指導など)が行える。
  • 患者診療に必要な情報を適切なリソース(教科書,二次資料,文献検索)を用いて入手でき,患者に説明できる。
  • 患者の問題解決に必要な医療・福祉資源を挙げ,各機関に相談・協力ができる。
  • 診療情報提供書や介護保険のための主治医意見書の作成を補助できる。
  • 血液センターの業務内容・役割を述べることができる。
  • 各種健康診断の役割・効果と手法を述べることができる。

教育関連行事(スケジュール例)

8:30~12:30 外来 訪問看護または
デイサービスまたは
ホームヘルプ
外来 血液センター
総合保険協会
産業医学協会
外来
12:30~14:00 昼食
+カンファレンス
昼食
+カンファレンス
昼食
+カンファレンス
14:00~17:00 外来 訪問診療 外来
17:00~17:15 1日のまとめ 1日のまとめ 1日のまとめ 1日のまとめ 1日のまとめ

昼食+カンファレンスでは,午前中の症例の検討を行う。
短時間で,必ず,1日のまとめを行い,経験・学習した事柄についてフィードバックを行う。

〈注意事項〉

  1. 高齢者サービス調整会議,ケアカンファレンス,住民健診,健康教育,予防接種,医師会の活動,生涯教育講演会などには,積極的に参加すること。
  2. 血液センター,総合保険協会,産業医学協会の集合時間に関しては,必ず,前月末までに連絡をとって確認すること。