初期研修プログラム 科名:呼吸器外科

指導者

指導責任者
平塚昌文
指導医代表者
平塚昌文
指導医講習会修了者
平塚昌文,宮原尚文

必修研修

研修の概要

初期臨床研修プログラムの一環として呼吸器外科を選択する。研修開始にあたり,院内諸規定,諸設備の概要,電子カルテ操作,各種法規などを理解する。診療においては,指導医,上級医のもとに,自主的に担当患者の医療面談および診察を行って検査計画を立てる。続いて手術適応や手術方法など治療計画を立て,さらに周術期管理を行う。上級医のもとに,検査,処置を経験する。症例検討会および回診では,担当患者について症例提示する。問題点と今後の治療方針について合同検討する。特に初期研修では,このプレゼンテーションスキルを磨く事が重要である。手術に関しては,担当患者の手術に参加し,周術期管理を行う。原則として呼吸器外科全症例の手術に参加する。到達技術に応じて,開胸・閉胸操作など基本的手技を経験する。また,合同カンファランスや病棟管理を通じて,心臓血管外科および呼吸器内科との横断的知識も同時に学び,プライマリーケアのスキルを磨く。

研修成果

呼吸器外科診療を通じて,医師として適切な態度と習慣を身につけ,また一般外科診療に必要な基本的知識と技術を習得する。同時に呼吸器外科に特徴的な内容も修練させる。当科での研修期間は,日本外科学会専門医制度,日本呼吸器外科学会専門医制度の修練期間に含めることができる。

研修目標

臨床判断能力と問題解決能力を習得する
  • 呼吸器外科に必要な解剖・生理を理解する。
  • 呼吸器疾患の病因,病理病態,疫学に関する知識を習得する。
  • 呼吸器疾患に必要な診断法を習得し,手術適応が判断できる:画像診断,血液ガス分析,気管支鏡,胸腔鏡,縦隔鏡,リンパ節生検,胸腔穿刺,ドレナージなど。
  • 呼吸器外科疾患に必要な検査法について,その選択・実施・評価ができる。
  • 適切な周術期管理ができる:気管内挿管,分離肺換気,人工呼吸器管理,気管切開,呼吸リハビリ,術後合併症の予防・早期発見・対処,再開胸の判断。
下記に示す呼吸器外科手術に参加する
  • 皮膚切開
  • 開胸
  • 閉胸
  • 皮膚縫合
  • 縦隔リンパ節を伴う肺葉切除術
  • 肺全摘術
  • 単純肺葉切除術
  • 縦隔腫瘍摘出術
  • 重症筋無力症に対する拡大胸腺摘出術
  • 自然気胸手術または肺嚢胞手術
  • 肺部分切除
  • 気管・気管支形成術
  • 隣接臓器合併切除術
  • 肺区域切除術
  • 胸膜肺全摘術
  • 膿胸に対する手術
  • 胸腔鏡,縦隔鏡手術
  • 体外循環・血管吻合を伴う手術
  • 呼吸器インターベンション;ステント,レーザー,EBUS
医の倫理,医療安全に基づいた適切な態度と習慣を身につける
  • 医療スタッフとのグループ診療を実施することができる。
  • 適切なインフォームドコンセントを得ることができる。
  • 医療安全に関する研修を受けている。
EBMに基づく生涯学習の方略を習得する
  • 院内研修会や学術集会に出席し,研究発表や症例報告を行う。
  • 担当症例の問題解決や学術研究の目的に,資料の収集や文献検索を行うことができる。
  • 抄読会で英文文献を読み解説する。

教育関連スケジュール

午前 8:00~ 呼外回診
(外来)
7:30~ 呼外回診
8:00~ 胸外術後CF
(外来)
7:30~ 呼外回診
手術
7:30~ 呼外回診
(外来)
8:00~ 呼外回診
手術
午後 16:00~ 呼吸器合同CF
17:00~ 呼外回診
13:30~ 教授回診
胸外術前CF
麻酔科CF

18:00~ 医局会
手術

18:00~ 呼外回診
17:00~ 呼外回診
18:00~ 抄読会
手術

18:00~ 呼外回診

呼外:呼吸器外科
胸外:胸部外科
CF:conference
麻酔合同CF:麻酔科と合同の,術前患者に関する周術期管理の最終検討会。
呼吸器合同CF:呼吸器内科,放射線科,病理との合同症例検討会。
外来診療は原則としてスタッフが担当するが,見学や助手は可能である。

教育スタッフ

  • 平塚昌文:講師。日本外科学会専門医。日本呼吸器外科学会専門医。
  • 宮原尚文:助教。日本外科学会専門医。日本呼吸器外科学会専門医。
  • 手石方崇志:助教。日本外科学会専門医。日本呼吸器外科学会専門医。
  • 岡本祐介:医員。日本外科学会専門医。

選択研修

「必修研修」と同じ。