初期研修プログラム 科名:小児科

指導者

指導責任者
松尾宗明
指導医代表者
尾形善康
指導医講習会修了者
松尾宗明,尾形善康,岩永 学,垣内俊彦,岡 政史,實藤雅文,西 眞範,熊本 崇,中村拓自

必修研修

研修の概要

小児科学の卒後研修は研修1年目後半以降に1か月以上(2か月以上を推奨)行う。
1度に5名までローテート可能とする。

研修成果

成長発達する小児の特徴を理解し,小児の日常疾患の診断と治療に必要な基本的知識と技術を習得する。

研修目標

  1. 患児に対し他職種の職員とともに小児科医療チームの一員として対処できる。
  2. 守秘義務を果たし,患児のプライバシーへの配慮ができる。
  3. 小児科の診断(診療)に必要な問診(医療面接),診察(身体診察)の技術を習得する。
  4. 小児疾患の診断,治療に必要な一般的手技(採血,点滴のための血管確保,採尿,髄液採取,各種培養検体採取,発達検査法)を習得する。
  5. 一般的な検査(尿検査,心電図,髄液細胞数測定)が行える。
  6. 臨床検査(生化学,生理,血液,尿)の意義を理解し,結果の判定ができる。
  7. 日常遭遇する急性感染症の診断・治療ができ,患児・家族に対して説明をすることができる。(ウイルス性上気道炎,急性胃腸炎など)
  8. 喘鳴をきたす疾患の診断・治療ができる。(気管支喘息,クループ,細気管支炎)
  9. 熱性けいれんを診断し,保護者への適切な説明,指導ができる。
  10. 小児に対する輸液の基本を理解し実行できる。
  11. 小児に対する基本的薬物(抗菌薬,解熱薬,鎮咳去痰薬,気管支拡張薬,止痢剤,抗けいれん薬)の使用法についての知識を習得し処方ができる。
    使用法を看護師に指示し保護者に説明できる。
  12. 指導医や専門医,他科の医師に適切なコンサルテーションができる。
  13. 障害を持った児の家族の心理に配慮することができる。
  14. 指導医とともに保護者に適切に病状を説明し,療養の指導ができる。
  15. 小児医療における安全の重要性を理解し,医療事故防止に取り組む。

教育関連行事(スケジュール)

午前 カンファレンス
リサーチカンファレンス
教授回診
病棟業務
モーニングセミナー
カンファレンス
病棟業務
カンファレンス
病棟業務
カンファレンス
病棟業務
カンファレンス
病棟業務
午後 病棟業務 病棟業務
クリニカルカンファレンス
病棟業務 病棟業務 病棟業務

選択研修

研修の概要

必修研修を修了した研修医に対して,希望者は更に2か月~7か月の小児科選択研修を追加選択することが可能である。

研修成果

小児の日常診療と治療に必要な知識を深め,慢性疾患の診断と治療に必要な知識と技術を習得する。
低出生体重児,病的新生児の取扱いができるようになる。
必修研修項目に加え,診療全般の質・量ともに高度となるようにする。

研修目標

  1. 小児の発達・発育に関する異常のスクリーニングができる。
  2. 小児栄養の基本を理解し,栄養指導ができる。
  3. 川崎病等の小児に特有な炎症性疾患を診断し,治療計画をたてることができる。
  4. 小児の急性腹症の診断ができ,外科的疾患であるかどうかの判断ができる。
  5. 新生児の診察ができる。
  6. 新生児マススクリーニングの取扱いができる。
  7. 新生児の採血・血管確保ができる。
  8. 新生児感染症の診断・治療ができる。
  9. 小児腎疾患(ネフローゼ等)の診断と治療ができる。
  10. 小児アレルギー疾患(気管支喘息・食物アレルギー)の診断と治療ができる。
  11. 小児のけいれん重積の治療ができる。
  12. 疾患の全体像を把握し,バイオサイコソーシャルなアセスメントに基づいた診療ができる。
  13. 小児病棟に特有の安全対策,院内感染対策を理解し,その対策をとることができる。

教育関連行事(スケジュール)

必修研修と同じ

小児科特別プログラム(2名)

研修の概要

研修1年目に3か月間小児科の基礎を研修し,2年目の9か月間小児科を中心に臨床研修を深める。
2年目の地域医療1か月間は小児科診療所で研修することも可。

研修成果

小児の日常診療と治療に必要な知識を深め,専門分野の疾患についても診断と治療に必要な知識と技術を習得する。低出生体重児,病的新生児の取扱いができるようになる。

研修目標

  1. 小児の発達・発育に関する異常のスクリーニングができる。
  2. 小児栄養の基本を理解し,栄養指導ができる。
  3. 小児の貧血の鑑別ができる。
  4. 骨髄像が読める。
  5. 小児の心電図を読むことができる。
  6. 川崎病を診断し,治療計画をたてることができる。
  7. 新生児から年長児までの急性腹症の診断ができ,外科的疾患であるかどうかの判断ができる。
  8. 新生児マススクリーニングの取扱いができる。
  9. 新生児の採血・血管確保ができる。
  10. 低出生体重児,早産児,正常新生児の輸液,栄養管理ができる。
  11. 新生児感染症の診断・治療ができる。
  12. 新生児の光線療法の必要性について判断および指示ができる。
  13. ネフローゼ症候群の診断と治療ができる。
  14. 急性糸球体腎炎の診断と治療ができる。
  15. 気管支喘息の日常管理の計画をたて実行できる。
  16. アナフィラキシーショックの患児に適切な救急処置ができる。
  17. 小児のけいれん重積の治療ができる。
  18. 予防接種の種類と実施方法・副反応・その対処法を熟知し,実行できる。
  19. 疾患の全体像を把握し,バイオサイコソーシャルなアセスメントに基づいた診療ができる。
  20. 小児病棟に特有の安全対策,院内感染対策を理解し,その対策をとることができる。

教育関連行事(スケジュール)

1年目の3か月間は必修研修と同じ
2年目の9か月間は研修施設でのスケジュールに対応

連絡先

〒849-8501 佐賀市鍋島5丁目1-1
佐賀大学医学部小児科
TEL:0952-34-2314
FAX:0952-34-2064