佐賀大学医学部附属病院の総合診療部(以下、佐大総診)は、1986年に本邦で初めて国立大学医学部附属病院の総合診療部門として設置されました。当時の日本において、総合診療という概念はほとんど浸透していませんでしたが、「現代の赤ひげを育てたい」という(旧)佐賀医科大学初代学長・古川哲二先生の理念を受け佐大総診は誕生し、本学の発展に大きな役割を果たしてきました。
世界一の高齢社会である日本において、総合診療に対する社会的な期待は徐々に大きくなっています。2018年、総合診療は19番目の基本領域として確立されましたが、佐大総診は遡ること40年以上に渡って総合診療医を育成・輩出してきました。今後も良質な総合診療医を育成することを目標として、日々の診療・教育・研究に取り組んでいます。
総合外来(月〜金、午前9時〜午後5時)では、主に次のような患者さんを診療しています。
受診される方の切実な健康上の問題に対して、きめ細かく対処するよう努め、検査・治療方針を検討いたします。必要に応じて各専門診療科や他職種と連携し、早急な問題解決を目指します。そのほか検診で異常を指摘された場合にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
当院は大学病院として、可能なかぎり多くの皆様の問題解決に取り組むため、地域の医療機関と適切な連携体制を構築しています。長期的な通院治療が必要な場合、地域の医療機関への紹介を提案することがありますので、ご了承ください。また紹介状が無くても受診は可能ですが、より適切な問題解決のために、他院での受診歴がある場合は紹介状を作成していただくことをお勧めしています。
入院が必要な場合は、状況に応じて一般病床や救急救命センター、集中治療室などで治療を行いします。病棟でも専門診療科や他職種と連携し、適切で迅速な治療を行ってまいります。佐大総診で入院診療を受ける方は主に以下のような方です。
大学病院の総合診療部である佐大総診の重要な使命の一つが、地域市中病院で診断・解決に難渋する患者さんへの対応です。そのために最も重要なのは、詳細な病歴聴取と身体診察に基づいた診断推論であると考えています。患者さん・ご家族様にはしつこいほどお話を伺うこともありますが何卒ご理解ください。その一方で、大学病院ならではの充実した検査体制や他職種連携、またはAIなど最新技術も活用しながら、迅速な問題解決を心がけていきます。
日本内科学会、日本プライマリ・ケア連合学会、日本病院総合診療医学会
専門医・指導医 | 人数 |
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内科専門医 | 2名 |
総合内科専門医 | 6名 |
日本内科学会内科指導医 | 7名 |
日本プライマリ・ケア 連合学会認定医 | 3名 |
日本プライマリ・ケア 連合学会認定指導医 | 3名 |
日本病院総合診療医学会 認定医 | 9名 |
日本病院総合診療医学会 認定指導医 | 4名 |
病院総合診療専門医 | 3名 |
日本専門医機構総合診療専門研修 特任指導医 | 8名 |
家庭医療専門医 | 1名 |