当院では、多職種、多診療科が協働して糖尿病診療班の活動を行っています。
糖尿病患者は糖尿病担当病棟だけに入院しているわけではなく、ほとんどの診療科に入院されています。そのため糖尿病診療班は院内の横断的なチームで、病院全体の糖尿病患者管理を依頼されています。
外科系、心血管系の血糖コントロール依頼が多いため、コンサルトを受けていますが、直接糖尿病医が血糖管理を行うだけでなく、糖尿病治療マニュアルを作成し、非糖尿病専門医でも血糖管理が行えるようなシステムを構築しています。また月1回、会議を開き情報や治療方針を共有しています。
血糖管理が困難な患者に対してはインスリンポンプ療法(CSII)持続グルコース測定器(CGM・ FGM)など先端的治療を行っています。また、心臓バイパス術、膵切除、肝切除などの大手術では周術期に著明な血糖上昇を認め、術後感染症の増悪因子になる場合もあるため、当院では日本でも少ない、人工膵臓を用いた血糖管理を導入しています。
糖尿病治療の基本は食事・運動を含めた療養支援です。自宅での生活習慣まで考えた治療を提供するために、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、臨床心理士、ソーシャルワーカーなど多職種でカンファレンスを行い、治療方針を決定しています。また、外来患者さんを対象に、診療待ち時間を利用した看護外来も2016年度から始めました。患者さんの生活背景の聞き取りをして、きめ細かい療養指導につなげています。さらに、患者さんに対して、公益社団法人日本糖尿病協会の開発した「糖尿病療養指導カードシステム」を活用したオーダーメードの個別指導を施行しています。
日本糖尿病学会
糖尿病関連専門職 | 人数 |
---|---|
糖尿病学会認定指導医 | 3名 |
糖尿病学会専門医 | 6名 |
慢性疾患専門看護師 | 2名 |
糖尿病認定看護師 | 1名 |
日本糖尿病療養指導士(CDEJ) | 10名 |
佐賀糖尿病療養指導士(CDEL) | 27名 |